住宅・不動産分野を中心に新聞・雑誌・単行本・ポータルサイトの取材・原稿制作のほか、各種講演・メディア出演など広範に活動中。主な著書に、講談社ムックの「はじめてのマンション購入成功させる完全ガイド」、近代セールス社「住宅ローンに強くなる講座」などがある。講談社「現代ビジネス」、ダイヤモンド社「ダイヤモンド不動産研究所」などのポータルサイトに山下のページがあり、定期的に原稿を執筆している。
マンションは立地がすべてーそういう専門家がいるほど、立地の影響力は大きい。生活の利便性、交通アクセス、将来の資産価値などは立地で決まるといっても決して大げさではない。その点、JR山手線「秋葉原」駅徒歩6分という「オーベルアーバンツ秋葉原」は、さまざまな点で、立地の良さを満たす注目のマンションといっていいだろう。
航空写真
ここ数年のマンション価格の高騰は改めていうまでもないが、価格の上がり方はエリアによって全く異なっている。場所によって大きく上がるエリア、さほど上がらないエリア、そしてこんな時期でも下がるエリアもある。立地の影響力は極めて大きいのだ。
不動産調査会社の東京カンテイでは、10年前に分譲されたマンションの分譲価格と、現在の中古マンション市場で取り引きされている価格を比較して、リセールバリュー(再販価値)を算出している。計算式は、「現在の流通価格÷分譲時の価格×100」で求められる。
たとえば、10年前に5000万円で分譲されたマンションが、現在6000万円で取り引きされていれば、6000万円÷5000万円×100で、リセールバリューは120%。反対に4000万円に下がっていれば4000万円÷5000万円×100で、リセールバリューは80%になる。リセールバリューの数値が大きいほど、値上がりが大きく、資産価値の上昇が期待できるエリアということができる。せっかくマンションを買うのであれば、そんな資産価値上昇が期待できるエリアで手に入れたいものだ。
東京カンテイの調査による首都圏の2024年のリセールバリューの平均は、図表1にあるように147.8%で、10年間でおよそ1.5倍になった計算となる。かつては新築から10年が経過すれば、資産価値が1割程度下がるのがふつうだったのだが、最近では年月が経過しても資産価値が高まるようになっているので、資産を形成するという観点からも、マンションを取得する意義は極めて大きいといえよう。
しかし、資産価値が高まっているといっても、どのエリアも1.5倍になっているわけではなく、都心からJR山手線の沿線周辺はリセールバリュー150%以上の駅がほとんどだが、その外側は100%以上150%未満に止まっており、さらに外側の郊外部には100%未満、つまり値下がりしているエリアもある。購入後の資産価値の上昇を考えると、山手線の沿線が一番ということになるだろう。それだけに、山手線沿線の人気は高い。
リクルートSUUMOリサーチセンターでは、毎年「住みたい街(駅)ランキング」を調査・公表しているが、そのなかに、「住みたい沿線ランキング」があり、2025年版の結果は図表2のようになっている。
首都圏のトップはJR山手線で、2位以下とは大きな差をつけている。山手線が1位になるのは8年連続で、不動の人気トップの座を確立しているといっていいだろう。
そのJR山手線の主要ターミナル駅のひとつである秋葉原駅には、JR山手線だけではなく、人気2位のJR京浜東北線、7位の東京メトロ日比谷線、9位のJR総武線も通っている。JR山手線、秋葉原駅は圧倒的な人気沿線、人気駅だ。
人気沿線1位の山手線だが、なかでもビッグターミナル駅の上昇率が高い。東京駅、品川駅、渋谷駅、新宿駅、池袋駅、上野駅などだが、それらの駅に続くのが秋葉原駅。JR線が山手線のほか、京浜東北線、総武線の3線が走り、地下鉄も東京メトロ日比谷線が乗入れ、さらにつくばエクスプレス線の起点駅となっている。ビッグターミナル駅として周辺の駅とは格が違っているといっていいだろう。
アクセス概念図
いかに交通アクセスに恵まれているかをみると通勤時間帯で、東京駅へ4分、品川駅へ17分、新宿駅へ12分、六本木駅へ23分などとなっている。しかも、日比谷線は都心の中心部と直結しており、総武線は都心部の中央を東西に走っていて、東西南北どちらにも最短時間で行けるようになっている。
これだけの路線を利用できる駅だけに多くの人たちが秋葉原駅を利用し、乗り換えたり、仕事や買い物などにやってくる。そうした人たちを見込んで各種の商業施設が充実していて、生活利便性も高い駅であるのはいうまでもない。
かつての電気街から、近年ではサブカルチャーの聖地として国内外から人々が押しかけるようになっているが、そこから、最近はさらに新しい顔を見せるようになっている。
現在の「秋葉原」には様々な人たちを引き寄せる魅力ある施設が増えている。「ヨドバシカメラ」などの巨大家電量販店などがあり、複合施設の「アトレ秋葉原」にはファッション、雑貨、カフェのほか多彩なショップが揃い、「秋葉原UDX」にはオフィス、カンファレンス、レストランなどがあって、秋葉原の新たなランドマークとなっている。
そのほか「CHABARA AKI-OKA MARCHE」は日本全国の逸品を集めた食をテーマにした施設で、「マーチエキュート神田万世橋」は旧万世橋駅の赤レンガや階段が今も残る商業施設で、グッドデザイン賞を受賞している。
さらに、「ものづくり」をテーマにしたショップ、アトリエ、飲食施設、ギャラリーなどの複合施設「2k540 AKI-OKA ARTISAN」や「SEEKBASE AKI-OKA MANUFACTURE」がJRの高架下に並び、隣接する「徒蔵(かちくら)」エリアとともに「ものづくりの街」としての顔を持ち始めている。かつての電気街、サブカルチャーの聖地から、落ち着いた大人の生活を満喫できる、新たな秋葉原に生まれ変わりつつあるといってもいいだろう。
交通アクセス、生活利便施設に恵まれているだけに、マンション価格も高くなっているが、多少高くても、今後も資産価値の上昇が期待できる駅であり、買っておいて損はないはずだ。
東京カンテイの「駅別中古マンション価格」の25年5月調査によると、秋葉原駅の中古マンションの3.3㎡当たりの坪単価は509万円で、1年前の471万円にくらべると8.1%の上昇で、2年前の416万円との比較では22.4%のアップになる。
しかも、25年5月の調査対象になった物件の専有面積は1年前、2年前に比べると狭くなっているので、同じ専有面積で比較できればもっと上がっているはずだ。
魅力は資産価値だけではない。エリアの魅力、マンションそのものの魅力も大きい。まずマンションのあるエリアの魅力をみてみよう。
オーベルアーバンツ秋葉原から、南に向かうと東京駅や大手町、日本橋まで直線距離で2キロ弱※。勤務先がその周辺にあれば、自転車通勤も可能だし、アクティブ派、シティ派にはうってつけのロケーションだろう。※直線距離で東京駅日本橋口より約1.93㎞。
落ち着いたライフスタイルの人なら、休日には日本橋から銀座あたりまで、散歩がてらショッピングに出かけるのも楽しいのではないだろうか。
反対の北側は、上野恩賜公園が2kmほどだから、博物館や美術館、文化会館などで芸術にいそしむこともできる。小さな子どものいる世帯なら上野動物園が近いのもうれしいだろう。さらにスカイツリーも約4.1kmであり、行動半径が広がりそうだ。
それでいて、都心の多くのエリアに比べてマンションの近くに生活利便施設が揃っている。都心タワーマンションの多くはビジネス街などの中にあるため、日常の買い物は意外に不便なことが多い。マンションの近くにコンビニやミニスーパーはあっても、本格的なスーパーはなく、あっても富裕層を対象にした高級スーパーで、日常使いには向かないケースがある。
その点、オーベルアーバンツ秋葉原は徒歩3分の場所に大型スーパーがあり、生鮮食品から冷凍食品、加工食品、日用品まで豊富な品揃えで、日常の買い物に不便することはない。
周辺には昔ながらの精肉店、鮮魚店、八百屋などが揃い、都心にありながら下町風情が残り、店主などと楽しい会話を交わしながら買い物を楽しむことができる。都心のビジネス街などのタワーマンションなどにありがちな、地域との触れ合いがない無味乾燥な生活とは、一味も二味も異なる生活を楽しむことができるだろう。
意外かもしれないが、都心にありながら、自然に恵まれているのも秋葉原。山手線の西側は電気街のイメージから、再開発が進んで最新のビジネス街に変貌を遂げつつあるが、オーベルアーバンツ秋葉原がある駅東側には江戸情緒が漂う落ち着いた街並みが残されている。駅前の賑わいの奥にある隠れ家的なスポットで、「奥・秋葉原」ともいわれるエリアが続いているのだ。
マンションの建つ場所からさらに東に進むと隅田川に至り、豊かな水景が広がり、散歩やジョギングなどに適したテラスが続いている。夏の風物詩・隅田川花火大会を身近で楽しむことができ、江戸時代からの伝統を受け継ぐ三社祭の神輿を目の当たりにすることができる。
都心部で増加しているタワーマンションは、天空高く聳えて周囲を威圧するような圧迫感がある。総戸数も数百戸、1000戸といったメガマンションが多く、近寄り難いイメージがあるが、オーベルアーバンツ秋葉原は秋葉原エリアの先進性と下町風情のノスタルジックさを兼ね備え、風情ある佇まいの外観デザインが親しみやすさを醸しだしている。モダンとレトロが融合した、歴史性を感じるファサードを形成、帰ってきた人はホッとし、訪れた人は安らぎを感じる、そんなマンションとなっている。
総戸数85戸というのも、住んでいる人の顔が分かる、いい規模感ではないだろうか。タワーマンションのような大規模マンションだと、誰が住んでいるのかも分からないし、住民同士のコミュニケーションもないことが多い。上層階と低層階では軋轢が生じることも少なくないといわれている。
しかも、オーベルアーバンツ秋葉原は中規模マンションであっても、共用施設が充実している。エントランスは広いガラス面により開放感があり、隣接するラウンジスペースと一体的にデザインされ、奥行きを感じるつくりになっている。その空間をブラックの大庇で囲み、ラグジュアリーホテルを思わせる、重厚で魅力的なアプローチが形成されている。
最近はEC、電子商取引が増えて宅配便の利用が急増しているが、共働き夫婦が多くなっていることもあり、マンションでは宅配便を1回で受け取ることができず、再配達が増加、物流業界のドライバー不足に拍車がかかり、社会問題化している。
今では宅配ボックスの設置が当たり前になっているが、マンションによっては宅配ボックスの数が足りず、再配達が増加し、宅配会社にとっては大きな負担になっている。といって置き配には何かとトラブルが多いので利用しにくい面がある。そのため宅配ボックスの充実度が重視される傾向が強まっている。
ご不在時に届いたお荷物を、一時的に保管。AED(自動体外式除細動器)も宅配ロッカー内に配置します。
その点、オーベルアーバンツ秋葉原では1階の共用部に宅配ロッカーがあるのに加えて、各階に戸別の宅配ロッカーが設けられている。外出時でも荷物が受け取れ、重い荷物も住戸まで運び入れやすくなっている。
ご不在時に届いたお荷物を、一時的に保管。AED(自動体外式除細動器)も宅配ロッカー内に配置します。
1階共用部に加え、各階にも戸別宅配ロッカーを設置。外出時でも荷物が受け取れ、重い物でもすぐに住戸まで運び入れられます。
このところのマンション価格の高騰には、地価の上昇、建築費の上昇などさまざまな要因が挙げられる。図表3にあるように、建築費、設備費ともに上昇が続いており、その影響を少しでも抑制しようとマンションデベロッパー各社は対応を強いられている。
オレンジの折れ線グラフは住宅設備の建築費に関する指数だが、2015年を100とする指数で、2025年4月は135.2まで上がっていて、10年で3割以上上がった計算。特にこの数か月は年率10%近い上昇になっていて、その対策が喫緊の課題となっている。
もちろん、原価の上昇をそのまま販売価格に転嫁できれば、マンションを分譲するデベロッパーにとってはそれが一番いいのだが、価格を上げると消費者の購買力がついてこられなくなる可能性があるので、そうもいかないのが現実だ。
ではどうするかといえば、専有面積を狭くしたり、こっそりと仕様・設備を引き下げる動きが見られるようになっている。
そんな中でも、オーベルアーバンツ秋葉原では、スペックを下げることなく必要な設備などに関しては最新の設備を標準化しているので安心感がある。
最近は防犯システムがどんどん進化しているが、コスト削減のため、さほど重視しないマンションもある。それに対して、オーベルアーバンツ秋葉原では、共用部エントランスドア、エレベーター、玄関ドアの三段階のカメラセキュリティを導入している。さらにハンズフリーのラクセスキーを採用し、共用部では顔認証システムも導入、荷物で両手がふさがっていても開錠できるようになっている。
水回りも充実している。家中でウルトラファインバブル入りのお湯を使用できる高機能給湯器を採用。ミストサウナ機能付き浴室暖房乾燥機、白濁した柔らかなお湯でリラックスできるマイクロバブルバスユニットなどがあり、1日の疲れを癒してくれそうだ。さらに、廊下・洗面室・トイレの床はタイル貼りを採用し、室内の高級感を醸し出している。
間取り面でも、間口の広いワイドスパンなので日当たりの優れた住戸が多く、各種クローゼットが充実、収納が多いので、専有面積以上に広さを感じるのではないだろうか。
また、周辺に高い建物が少ないので、タワーマンションではないものの、高層階の眺望の良さも魅力だろう。
眺望写真
こうした先進的な各種システムや機器が導入されているかどうかをみれば、デベロッパーの姿勢や個別物件の良し悪しを判断する材料になる。
マンションの交通利便性、生活利便性から資産価値まで、まずは現地に足を運んで立地を確認したうえで、コンセプトルームで実際の住戸がどうなっているのかを見て、物件選びの目を磨いていただきたいものだ。